guarantee

責任施工保証制度とは

全板連グループ傘下の各都道府県板金工業組合に所属する組合員が責任を持って施工した証しとして、有資格者による十分な施工と検査を行った上で、全板連型「責任施工保証制度」の保証書を発行する制度です。
住宅の品質がより厳しく問われる時代に入りましたが、全板連グループでは、1984年という早い段階に品質基準を策定し、責任施工保証体制を確立しています。全板連グループに所属する建築板金業者が、厳格な品質基準に基づく責任施工を行っており、お客さまに住まいの安心を保証する頼もしい存在となっています。

step01 保証書発行申請

  • 組合員
  • から
  • 組合
  • 初回は誓約書に記入・提出
  • 毎回、板金工事保証申請書に記入・提出
  • 毎回、検査依頼書に記入・提出(組合の内規により)

step02 検査の実態及び保証書発行の認定

  • 組合員
  • 組合の保証書発行規約に従い、保証書発行の認定及び発行。

step03 保証書発行に伴う手続き

  • 組合員
  • から
  • 株式会社全日本建築板金保証センター
  • 板金工事・屋根工事保証申請書の送付

書類フォーマットはこちらからダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

保証約款

第1条<総則>

  1. 施工業者(保証責任者。以下「施工業者」といいます。)は、自らが所属する各都道府県の板金工業組合(以下、個別に又は総称して「板金工業組合」といいます。各板金工業組合は、全日本板金工業組合連合会(以下「全板連」といいます。)の会員です。)が所定の鋼板製構法標準などに準拠し、定めた工法により、責任をもって施工します。
  2. 板金工業組合(検査機関)は、施工業者が施工した箇所について、自らが定めた基準に従い、検査資格を有する者に検査を行わせ、合格した場合、株式会社全日本建築板金保証センター(発行機関。以下「保証センター」といいます。)に対し、全板連型「責任施工保証制度」の保証書(以下「保証書」といいます。)の発行を申請します。
  3. 保証センターは、前項の申請に基づき、保証書を発行します。

第2条<保証>

  1. 施工業者(保証責任者。以下「施工業者」といいます。) 1 .施工業者が工事を完了して本保証物件を引渡した後に、本保証約款第3 条第1項の保証の範囲の現象(以下「事故」といいます。)が発見された場合は、施工業者の責任で保証対象部位の修補を行います。ただし、施工業者が倒産・廃業、又は組合を脱会したとき等実質的に本保証約款に基づく保証責任を履行できない場合は、この限りではありません。
  2. 板金工業組合及び保証センターは、いかなる場合においても、損害賠償、修補その他一切の保証責任を負いません。
  3. 第1項の保証は、保証書記載の発注者(施主、元請負業者等をいい、以下「発注者」といいます。)が本保証書記載の保証期間(以下「保証期間」といいます。)内に施工業者又は板金工業組合に速やかに事故発見の申し出をした場合に限り有効とし、発注者の申し出が保証期間を超えたときは無効とします。

第3条<施工業者の保証の範囲>

  1. 施工業者の保証の範囲は、次の表の通りです。

    保証対象部位 保証基準
    屋 根 雨水が室内に浸入した場合
    太陽光発電架台設置 雨水が室内に浸入した場合
    外 壁 雨水が室内に浸入した場合
    雨押え・水切り 屋根及び外壁との境界面から雨水が浸入した場合
    雨どい 脱落、破損、垂れ下がり等の現象が生じて、機能を損なった場合
  2. 前項の保証基準に該当しない場合(通常の経年変化等による汚れ、変色及び劣化等並びに建物の構造等に起因した変形、変位、結露又は腐食などを含みますが、その他の場合も排除しません。)は、保証の範囲外です。

第4条<修補の内容>

本保証約款第2 条に基づき行う修補とは、引渡時の設計、仕様、材質等に従って事故を取り除く為に行う下記の修補及び取替等の工事をいいます。
  1. 局部の修補、取替施工
  2. 全ての取替施工
  3. その他必要な工事

第5条<保証免責事由>

施工業者は、事故が次の事由により生じた場合には、修補の責任を負いません。

  1. 地震、噴火、洪水、津波、台風、暴風雨、豪雨、雪害等の自然現象(これらの自然現象に起因する飛来、落下物に起因する場合を含みますが、その他の場合も排除しません。)。
  2. 近隣の土木工事等の影響による予見困難な引渡後の地盤の変動、土砂崩れ等。
  3. 火災、爆発、暴動等の偶然かつ外来の事故。
  4. 発注者又は使用者の著しく不適切な維持管理又は通常予測される使用状態と著しく異なる使用による事故。
  5. 通常予測される施工部位の自然劣化。
  6. 施工業者が不適当であると指摘したにもかかわらず、発注者が採用させた設計・施工方法もしくは資材等の瑕疵又は施工業者以外のものが行った施工の瑕疵等の施工業者以外の者の責めに帰す事由による事故。
  7. 重量車輌等の通行による振動。
  8. 植物の根等の成長。
  9. 保証対象部位の使用者又は第三者の故意・過失。
  10. 工事対象物が、引渡時と異なる用途に使用された場合。

第6条<保証責任の消滅>

次のいずれかに該当するに至った場合には、当該事由が生じた時に、施工業者の保証責任は消滅します。

  1. 施工業者へ事前の通知をせずに補修した場合。
  2. 本保証書の提示がない場合又は本保証書の所定事項に記載がない場合もしくは記載された字句が書き替えられ、書き加えられ、又は削除された場合。
  3. 発注者が工事対象物を3ヶ月以上にわたって使用しなくなった場合。
  4. 工事対象物が引渡時と異なる用途に使用された場合。

第7条<工事対象物譲受人に対する保証>

  1. 発注者が工事対象物を第三者に譲渡する場合には、発注者が施工業者に譲渡の通知をし、工事対象物を譲受けした者(譲受けた者より更に譲受けた者を含みます。以下「譲受人」といいます。)が、譲受け後3ヶ月以内に施工業者に対し工事対象物譲受けの通知をした場合に限り、施工業者は譲受人に対し本保証書による保証を行います。なお、当該工事対象物が販売目的で施工され、1年以内に譲受人に販売された場合には、発注者から施工業者及び譲受人から施工業者への通知は不要とします。
  2. 施工業者の保証は、保証書記載の保証期間が満了する時までとします。
  3. 発注者は、工事対象物を譲渡する場合には、本保証書及びこれに付帯する書類を合わせて譲受人に引渡すものとします。
  4. 工事対象物が譲渡された場合、本保証書中発注者とあるのは以後譲受人と読み替えて適用します。

全板連型「責任施工制度」について

建築板金工事についての「責任施工制度」の概要

1.「責任施工制度」設置の経緯

  1. 制度の発端
    昭和48年に、全板連の会員組合である長野県板金工業組合が当時発生した松代地震による住宅屋根被害を契機に同県の住宅供給公社の求めに応じる形で確立した金属屋根工事についての施工保証体制が原点である。
  2. 県単位の制度から全国規模の制度への推移
    上記の長野県に続いて他の地区にも同様の金属屋根工事についての施工保証制度確立の波が普及したが、これを基礎に昭和59年全板連の会員や亜鉛鉄板会等の出資を得て株式会社全日本建築板金保証センター を設立し、昭和52年に策定刊行された「鋼板製屋根構法標準」を全国統一施工標準とする全国規模の施工保証制度を整備した。
  3. 「責任施工」の概念
    制度の本来の目的としては、「責任を持った施工が第一主義であり、専門工事業者としての自己責任を遂行すること」と定義している。
  4. 「責任施工制度」の概念
    「施工及びその前後にわたる各段階の定型化・標準化を骨格とし、最終的には団体組織による共同のかたちで、施工者が施主に対し<保証書>を発行する仕組みが責任施工制度である」と定義している。

2.「責任施工制度」の目的及び内容となる4つの側面

  1. 「自己責任のかたちで国民に応えることのできる専門分野が確立されなければならい」という意味において、屋根及び外壁を中心とした金属系外装工事専門業としての「業種的地位」を確立する。
  2. 施主あるいは発注者の信頼につながる公正さや透明性を担保する観点から、客観的データに基づく図書体系の策定等を通じての、使用資材及び採用構法並びに駆使する技能・技術に関する「定型化」あるいは「標準化」を推進する。
  3. 直接作業能力を有する人材としての<技能者>の養成、施工の管理能力を有する人材としての<技術者>の育成など、「人づくり」を推進する。
  4. 小規模事業者が多い業界実態を考慮し、また、様々な施工ニーズに対応できる事業基盤の創出を目指し、大きな視野での「ネットワーク作り」を目指す。

3.「責任施工制度」の今後の取り組み方

  1. 組合員は「技能者」の価値を大切にするためにも「技能者を超えた事業者/経営者」の立場で事業を行うという意識改革に努める。
  2. 組合並びに全板連本部は国をはじめとする関係機関に向かって「責任施工制度」 の公的評価を求める。
ページトップ